アンティークの時代、ダイヤモンドなど宝石自体の質はどうなのでしょうか。
このページではアンティークダイヤモンドの特徴をご紹介していきます。
ダイヤの歴史は古く様々なカットを経て現在のカットが主流になりました。
ラウンドブリリアントカットが多数派となった理由は
もっとも効率良く光を反射させるため。
たくさんのカット面があるため全体的に白い光の印象のダイヤモンドとなります。
現在ダイヤのクオリティを見る際に用いられる4Cはラウンドブリリアントカットのみを想定とした基準です。
一方、アンティークのダイヤはオールドマインカットやオールドヨーロピアンカット、ローズカットが主です。
これらの特徴あるカットのダイヤモンドは、画一的な評価基準は設けられておりません。
特にエンゲージリングなどを選ぶときには、高品質なものを選びたいため4Cが
気になるものですがその価値基準は絶対的なものではありません。
アンティークに見られるカットのダイヤモンドは、
ダイヤモンドが自然の生んだ希少な鉱物であることを感じさせてくれます。
その硬度ゆえに強い光を放つダイヤモンドは、
アンティークの特徴あるカットによって
様々な色相の光を放つ印象的なダイヤモンドです。
輝きを追求したラウンドブリリアントカットも素敵ですが、現在は精度の高い模造ダイヤの製造も可能なため、
より自然な質感のアンティークのダイヤモンドの人気が
高まっています。
次はエンハンスメントについて。
宝石のカラーなどを整えるため熱や放射線、オイルなどを用いた処理をエンハンスメントと言います。
宝石の美しさを引き出すためのエンハンスメント。
近年は技術の発達により画一的な美しさが得られますが
宝石が自然のものだということを忘れるような色合い・質感の宝石になるように感じます。
現代はダイヤモンドもレーザーを用い内包物を除去するなどの
処理が施されていることがあります。
アンティークジュエリーの時代には加熱処理程度のシンプルな技術のみであったため
アンティークのダイヤモンドは自然が育んだものをカット・研磨したのみシンプルな姿です。
アンティークのダイヤモンドで内包物もなくクリアなものは本当にクオリティが高いと言えるでしょう。
また、特に19世紀初期以前のダイヤモンドには内包物が見られることも多いのですが
当店ではその場合には明記・わかりやすくご案内しております。
内包物やうっすらとカラーのあるダイヤモンドにもアンティークの宝石には石それぞれの味わいと美があります。
私自身がアンティークダイヤの魅力の虜となった背景に
何年も前に受講したダイヤモンドのグレーディング講座があります。
その受講生はジュエリーショップの社員さんや海外を周る宝石のバイヤーの娘さんなど
宝石業界の方々でした。
様々な項目について学んだ後の最終日、ダイヤモンドと模造石を見分けるチャレンジがありました。
カットされたもの、原石、様々な石が並べられ、顕微鏡で覗き当てる方式。
結果、皆さんがダイヤモンドだと言ったものは全て高品質のキュービックジルコニアやダイヤの模造石。
私だけが内包物がある本物のダイヤを当てることができました。
(ビギナー向けの講座内なので自慢にはなりません。)
この出来事はダイヤモンドとはどうして高価なのか、石の美しさとは何か考えるきっかけとなりました。
傷が全くないこと、カットが完璧であることに捉われてしまうと、
本質としてのダイヤの美しさを見失ってしまうかもしれません。
一生身につけるダイヤモンドリング。
ジプシーアンティークスが厳選したものを、手にとってご覧いただけましたら光栄です。